新年のご挨拶
公益財団法人緑の地球防衛基金
理事長 大石 正光
新年あけましておめでとうございます。
昨年の師走に、国連気候変動枠組み条約第21回締結国会議(COP21)は、11月30日から2週間にわたって、テロが勃発したパリで始まりました。
各国の思惑が交差して会議は混迷しましたが、会期を1日延長して結論に達しました。産業革命以来の気温上昇は「2度」までに抑えること、さらに島嶼国に配慮して「1.5度」までに抑える努力目標が折り込まれました。つぎに先進国からの途上国への資金援助は、2025年まで続けることで合意に達しました。世界195カ国・地域が一堂に会しての合意は参加国が危機感を共有できた結果で、誠に有意義なことであります。先進国だけの合意であった「京都議定書」から途上国が参加した意義は大きく、これからの世界秩序にも大きな影響を及ぼすでしょう。
各国の温室効果ガスの排出削減は、5年ごとに見直していく義務がありますし、地球の気温上昇が抑えられるかは各国の努力にかかっています。国連は参加国への努力目標達成に向け指導して、実行可能な権限を持つ国際機関になっていかなければなりません。
地球は人間だけのものではありません。地球上に生息する全ての生き物たちのものであり、この地球環境を守る責任が人間に課せられていることを忘れず、自分を戒める努力が求められています。
気象庁によると、今年の冬は暖冬であろうとの長期予報が発表されていますが、そんな予報で油断せずに、健康に留意してください。
皆様にとって、本年も良い年になりますよう、お祈り申し上げます。