ラオス植林活動報告
1.ラオスの地理的特性及び森林の状況
ラオスは、インドシナ半島の内陸部に所在し、国土面積2,368万ヘクタール(日本の本州とほぼ同じ)、人口は約733万人(2021年現在)、首都はビエンチャンです。国土の70%は、高原や山岳地帯です。
ラオスは、熱帯地域に所在し、モンスーン(季節風)の影響により、明瞭に雨季と乾季があります。雨季は6月から10月で、年間総雨量のほとんどは雨季に集中します。乾季は11月から2月下旬です。気候はサバンナ気候です。
ラオスでは、1940年代に70%だった森林率が2002年には41.5%まで低下しました。
ラオス政府は、森林率を70%まで回復させる計画を立てていますが、2010年現在58%に止まっています。このような状況下、森林の復興等に力を入れています。
2.ラオスでの新たな植林事業の検討経緯
- (1)2024年度まで当基金が支援してきたベトナム政府の外資導入政策が変更され、2025年度以降ベトナムで新たな植林事業を実施することが、事実上困難な状況となる。
- (2)上述(1)の状況下において、JICAから、他の民間団体と共同で、ラオスにおける植林事業に参加しないかとの話がある。当基金からJICAに対して、当該民間団体との共同事業ではなく、ラオス政府から新たな植林事業を提案するよう働きかけて欲しい旨依頼し、これを機にラオスでの新たな植林事業の検討が始まる。
- (3)2024年3月:ラオス農林省林業局からの依頼を受け、当基金が考えている助成規模をラオス側に伝達。
- (4)2024年10月:ラオス農林省林業局から、ラオス国立大学が当基金との植林事業に協力するとの連絡があり、12月には、ラオス側から当該事業の詳細が送られてくる。
- (5)2025年1月:上記を内容とする合意書案がラオス側から送付される。
- (6)2025年1月:日本政府の協力を得るため、石破茂内閣総理大臣及び岩屋剛外務大臣に働きかけ、本件事業の実施に際しての日本政府の協力を取り付ける。
- (7)2025年5月:大石理事長がラオスを訪問。ラオス側と協議及び植林現場の視察を行い、本件事業の合意書に正式署名する。
3.ラオスにおける新たな植林事業の概要
- 1. 事業名:環境保護のための植林によるラオス人民民主共和国の緑化
- 2. 事業実施者:ラオス国立大学
- 3. 事業実施期間:2025年度~2029年度の5年間(日本の会計年度)
- 4. 年間予算額:年1万米ドル(約150万円)、総額5万米ドル
- 5. 事業概要
(1)目的:
- ①ラオス国立大学の実験林は、総面積1,303ヘクタールに及ぶが、森林火災が繰り返されている。5年間で25ヘクタールの荒廃した森林地帯を正常に復元する。
- ②その際、ラオス国立大学及び林業省の教授と学生のための研究及び学習の場を設けて得たデータは、今後のラオス国内の緑化に活用する。
(2)植林面積:毎年5ヘクタール。5年間で25ヘクタール
(3)植林本数:1ヘクタール当たり625本。(持続可能な森林を確立するために、4m×4mの間隔で植樹し、各樹木が16㎡のスペースを占めるようにする。)
年間3,125本(625本×5)5年間15,625本(3,125本×5)。
(4)樹種:森林の修復、再生、環境保全に最適な4種類の在来木材種。
マイヤン、マイカーン、マイドゥ、マイテカ(苗木数は各4,000本)
(参考:樹種について)
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(1)マイヤン:(フタバガキ アラトゥス)
フタバガキ科の常緑樹。樹高45m以上、幹直径2.5m程度に達する。チーク材と並ぶ重要な木材種である。 -
(2)マイカーン:(パラショレア)
フタバガキ科の常緑樹。樹高40~60mに達する。フタバガキ科パラショレア属の木材は、総称でラワン材や南洋材等とよばれ利用されている。 -
(3)マイドゥ:(ビルマカリン)
樹高10~30m、幹直径1.7m。乾季は落葉する。木材として耐久性があり、家具、建築用木材などに重用されている。 -
(4)マイテカ:(アフゼリア・キシロカルパ)
樹高30m、幹の直径は最大で2mに達する落葉高木。耐久性と美しい木目が評価され、装飾品、高級家具の材料として重宝されている。















