「地球にやさしいカード」による助成事業

当基金では、株式会社セディナとの協力により、 環境問題に関する研究・活動を行っている団体への助成事業を行っています。 「地球にやさしいカード」は、株式会社セディナが発行している クレジットカードです。

このカードは「地球温暖化を抑える」や「熱帯林を守り育てる」など、 環境保全に関するテーマによって14種類に分けられており、 カード会員は自分のすきなテーマのカードを選んで使用することができます。

株式会社セディナから、 カード会員によるカードショッピング利用額の0.5%にあたる金額が当基金に贈られ、 当基金を通じて各テーマに関する活動を行っている大学、 NGO団体などに助成されます。

カード会員は、このクレジットカードを利用することで、 自分が関心のあるテーマについて活動している団体を 応援することが出来る仕組みです。

株式会社セディナ発行の
「地球にやさしいカード」詳細

「地球にやさしいカード」による平成28年度助成団体

以上12団体

助成団体活動への視察

平成27年度

(地方視察)

立山黒部アルペンルート沿線の外来種
植物除去活動を視察
-終わりなき戦い-

緑の地球防衛基金の大石理事長と渋川事務局長は2015年10月23日~24日の2日間、「地球にやさしいカード」助成団体であるNPO法人立山自然保護ネットワーク(富山市)の活動状況を見て回りました。

一日目は、富山大学会議室において同ネットワークから外来種植物の除去活動について説明を受けました。

二日目は、同ネットワークが募集したボランティアの方々と一緒に立山黒部アルペンルートにある弘法バス停周辺で外来種植物の除去作業を行いました。また同ネットワークの方によるオノエヤナギの除去作業を見て回りました。オノエヤナギは土壌の流出を防ぐために人為的に導入された結果、土壌が安定しダケカンバ等の実生が育つようになった一方、オノエヤナギの多くは引き抜かれたものの、残った個体が拡散し、道路際の荒地などにはびこったとのことでした。その除去の一つとして環状剥皮(巻き枯らし)作業を見て回りました。

外来種植物の除去については、除去と残った個体の拡散を繰り返す終わりなき戦いであると実感したところです。


写真1 立山自然保護ネットワークの皆様(左から2人目が大石当基金理事長)


写真2 外来種植物の除去作業道具


写真3 ボランティアと一緒に弘法バス停周辺の外来種植物除去作業現場(左から2人目が大石当基金理事長)


写真4 オノエヤナギの巻き枯らし


写真5 ボランティア等の皆様と大石理事長(中央)

(都内視察)

当基金の大石理事長ほか2名は9月18日「地球にやさしいカード」助成団体である当基金は9月15日「地球にやさしいカード」助成団体であるNPO法人ヒマラヤ保全協会(東京都渋谷区)と認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金(東京都港区)の活動状況を見て回りました。

ネパール・ヒマラヤで100万本の
植樹達成と里山づくり

ヒマラヤ保全協会は、世界の屋根、ヒマラヤの自然環境を保全するとともに、地域住民の収入向上を推進するため、日本の里山作りをモデルとした「生活林」づくりのプロジェクトを推進しています。

ヒマラヤ山麓の住民は炊事に使う薪や家畜の飼料、家づくり用の材木などのほとんどを森林資源に依存していますが伐採した後に苗を植えるという習慣がないため、集落周辺の森が荒廃してきました。こうした状況を踏まえ、伐採後荒廃地と化した場所に苗畑を建設し、森から拾ってきた種から苗を育て、集落周辺の荒地に植樹する活動を続けて来ました。その活動成果として、2014年度にヒマラヤ山麓への植樹が100万本を達成したとのことです。

また山村に暮らす人々の生活基盤をしっかりと見据えた取組みとして「生活林」づくりを行い、自然と人間との「恵み、恵まれる環境」の「里山」を伝えてきているとのことです。これは、森の生産基盤を生活に密接に結び付いた資源供給地として再生したものです。利用を前提とした植林樹種として、燃料材、飼料木、果樹、工芸材料に利用できるものを選択しています。植林を進めて森の資源を豊かにし、その資源を活用した生活向上によって、ヒマラヤ山村の生活向上に結び付けるというものです。こうした取り組みだけで山村生活の向上が図られるものではありませんが、環境と調和し地域に根差した山村生活を実現するための最も基本的条件とし捉える必要があると述べていました。

またネパール大地震の被災者・復興支援として、義捐金の一部を活用し被災地ドラカ県において、「植林」で、変わり果ててしまった景観を再生する活動を行うことを計画していました。


都内視察ヒマラヤ保全協会1  説明する戸田裕子ヒマラヤ保全協会事務局長


都内視察ヒマラヤ保全協会2    説明を聞く大石正光当基金理事長


都内視察ヒマラヤ保全協会3   参加者の記念写真

密猟を防止しゾウのいる森を守り、
住民とゾウの共生を図る

トラ・ゾウ保護基金は、野生の生き物の立場に立ってその世界を守り、生物多様性を保全すること、そのことを通じて豊かな自然環境を守ることを目指しており、この目的を実現するための具体的活動として、トラ・ゾウ等の生息地における保護活動を中心とした活動を行っている団体です。

3~5トンの身体を持つ地上最大の草食動物であるゾウは、巨体を維持するために、広範囲を移動しながら多くの木の実や草木を食べ続けます。他の動物が食べられない固い木の実もゾウは簡単に割って食べることができ、それらのタネはゾウが移動中にするフンの中に未消化のまま混じって地面に落とされます。そこから発芽し、新しい森ができるという、ゾウによる森の再生です。

しかし、商業価値の高い象牙を持つばかりに、アフリカゾウの密猟は止みません。このため㈱セディナ「地球にやさしいカード」の助成金により、ケニアでレンジャーによる密猟対策を行っています。本団体はケニア野生生物公社等をパートナーとしたケニア国立公園等における密猟防止のための飛行パトロールや夜間出動の際に装着する暗視ゴーグルの装備、これらを使いこなすためのトレーニングを支援しているとのことです。

また、アジアゾウについては、インドで村や農地の拡大によって、大きな森が島のように孤立し、ゾウがそれらの森を行き来するための「コリドー」付近ではゾウと村人の間の紛争が頻発しているとのことです。このため、コリード内から自主的に移転する村の支援、コリドー周辺の村が燃料用に木を伐り過ぎないよう、燃料効率の良い改良型コンロの支給、電気柵の設置等を行っているとのことでした。


都内視察トラ・ゾウ保護基金1   説明する坂元雅行トラ・ゾウ保護基金事務局長


都内視察トラ・ゾウ保護基金2   説明を聞く大石正光当基金理事長等


都内視察トラ・ゾウ保護基金3   参加者全員による記念写真

平成26年度

 (地方視察)

当基金の大石理事長と渋川事務局長は去る10月2日~4日の3日間、「地球にやさしいカード」助成団体である八幡平の葛根田ブナ原生林を守る会(岩手県盛岡市)の活動状況を見て回りました。

日本のブナ林は北海道南部から本州、四国、九州まで広く分布しています。そのためブナ林を守り再生することは日本の自然を守ることにつながります。八幡平の葛根田ブナ原生林を守る会は、これまで原生林伐採反対、スキーリゾート建設反対、山岳観光道路建設反対という3つの大きなブナ林保護運動を展開し、いずれも、凍結、撤回、断念という成果を獲得しています。これらの守る会の活動によって岩手県盛岡市西方の原生林地帯において1500m前後の山が18、大きな川や沢が14、面積にして1万ha以上のブナ林が伐採や開発から免れました。秋田県側の玉川源流部を含めれば1万6千ha以上の不伐の森が南八幡平山系に出現したことになります。その結果、葛根田川玉川源流部森林生態系保護地域という国の原生林保護区に指定されています。今回、守る会の活動により開発の中止等によりブナ原生林が守られた地域を見て回りました。


ブナの木(1)


ブナの木(2)


自然に生えてきたブナの芽


断念した山岳観光道路


葛根田川源流部にある地熱発電所


守る会の皆さんとの記念写真

(都内視察)

当基金の大石理事長ほか2名と株式会社セディナから1名の4名は9月18日「地球にやさしいカード」助成団体であるNPO法人ストップ・フロン全国連絡会(東京都千代田区)と認定NPO法人FoE Japan(東京都板橋区)の活動を見て回りました。

ストップ・フロン全国連絡会は、オゾン層やフロン問題への社会的関心が薄れてきており改めて啓発が必要であることから、法律改正に合わせた最新情報を盛り込んで学習教材「オゾン層ってなんだろう?」の改訂版を作成し関係方面に配布しておりました。またノンフロン冷凍機システムに関しては世界の動向調査と会議等に参加し海外との連携を模索しているとのことでした。


説明する八木雄二ストップ・フロン全国連絡会理事長


説明を聞く大石正光当基金理事長


参加者全員による記念写真

FoE Japanは、地球温暖化が人類と生態系に重大な危機をもたらすと予想されることから一刻の猶予も許されない。しかし放射性物質汚染リスクや使用済み核燃料の処分問題を抱える原子力は解決策にはならないとして、公平な国際枠組みの構築と原子力に依存しない持続可能なエネルギー社会へのシフトに向けて政策提言や普及啓発活動を行っているとのことでした。


説明する三柴淳一FoE Japan理事・事務局長


説明を聞く大石正光当基金理事長


参加者全員による記念写真

平成25年度

カメ・トンボの保護活動を視察

 当財団の大石理事長と渋川事務局長は去る9月7日と8日の2日間、 「地球にやさしいカード」助成団体であるNPО法人のサンクチュアリエヌピーオー(浜松市)と桶ヶ谷沼を考える会(磐田市)の活動状況を見て回りました。

サンクチュアリエヌピーオー
サンクチュアリエヌピーオーは海岸環境とそこに繁殖する絶滅危惧種であるアカウミガメの保護などを中心に活動を行っています。アカウミガメの保護活動は、産卵期の5月から8月までの産卵調査と8月から10月まで続く子ガメのふ化調査及び海に帰す活動があります。

今回は1990年に始まった海に帰す「子ガメ放流会」を見てきました。参加者が見守る中、砂の中で卵を破った子ガメは、頭上の砂をかき落し這い出してきます。そして参加者がふ化した子ガメを一斉に海に向けて放流すると次々と荒波の中に消えていきます。砂浜には残された無数の子ガメの足跡が残っていました。「子ガメ放流会」への参加者は年々増加し、野生生物の環境を保護しようと思う心が広がっていることが伺えました。

しかし、砂浜の環境破壊につながるオフロード車の海岸乗り入れは、浜松市では規制されていますが、周辺自治体では規制されておらず、今なお乗り入れが続いていることは残念です。


視察写真1-1(カメの放流を前にその重要性を説明)


視察写真1-2(放流を前にカメを掴む親子)


視察写真1-3(カメを放流)

桶ヶ谷沼を考える会

桶ヶ谷沼はジュビロ磐田の本拠地ヤマハスタジアムから程近い場所にあり、日本秘境100選の一つで「トンボの楽園」として知られています。また絶滅危惧種のベッコウトンボが生息する貴重な自然が残されている場所です。 桶ヶ谷沼を考える会は、沼に生息するトンボと生き物すべてを守るため活動を行っています。今回は観察小屋や観察路のほか、当財団が支援しているトンボを誘引するコンテナ・箱舟などを見て回りました。

近年、アメリカザリガニなどの外来種の増加や沼の環境変化により、水辺環境は著しく悪化し、特にアメリカザリガニからベッコウトンボをどう守るかが大きな課題となっているとのことです。同会では、年間約3万匹を駆除するほかアメリカザリガニの入りこめないようなコンテナや箱舟に誘引することを試験的に行い、効果を上げたのでこれを推進したとのことです。更に沼本体からも直接ベッコウトンボが発生するよう水辺の環境整備に取り組みたいとしていました。


視察写真2-1(トンボハウス内の展示室)


視察写真2-2(桶ヶ谷沼の全景)


視察写真2-3(トンボを誘引するコンテナ)